自律神経失調症の治療をしているけれど、最近また調子が悪い!
症状が悪化してしまう原因はどこにあるのでしょうか?
少しずつでも改善していけるようにヒントを探っていきましょう。
自律神経失調症が悪化する原因は?
自律神経失調症は、交感神経(活動する時に主に働く神経)と副交感神経(休息する時に主に働く神経)がうまく交代できないことで様々な不調が全身に出てくる病気でしたね。
悪化する原因もやはりその切り替わりが上手くいかないことが原因になりがちです。では、具体的にみていきましょう。
- ストレスが続いている
自律神経失調症で少しお休みをもらって回復して、また仕事や学校などに復帰した時などに体調をまた崩してしまうというケースも多いです。ストレスが少ない状態→ストレスが続いている状態になることでまた調子が悪くなる場合もあります。
- 体の血流が悪くなっている
自律神経失調症が原因の場合もありますし、そうでない場合もありますが、自律神経失調症の方の場合体が全体的にこっていて血流が悪くなっている場合があります。
全身の血流が悪くなっているということは、脳の血流も悪くなっているということになります。自律神経の中枢は脳なので、そこの血流が悪くなっていると機能も低下しがちで神経の切り替わりもスムーズにいかない場合があるのです。
- 薬に慣れてしまった
処方された薬を飲むと薬が体質や症状に合っていれば最初は気分が回復したように感じて調子がよくなるように感じます。
しかし、飲み続けているうちにあまり効かないように感じてしまう場合もあります。こういう場合には自己判断で飲む量を増やすのは絶対にいけません。依存の原因になる場合もありますので、診療の際に相談しましょう。
- 他の病気
自律神経失調症で全身に不調が起きている場合、いろいろな部分に負担がかかっていることになります。
そのため、他の病気になりやすくなる場合もあります。そして、自律神経失調症が続くことで気分が落ち込みやすくなりメンタル面に不調が起きてくる場合もあります。
いつもと違う症状、経験したことのない痛みなどがあった場合は要注意です。これらが自律神経失調症が悪化したように感じる原因のなかでよくあるものです。思い当たるものはありましたか?
悪化させないためにできることは?
まずは、ストレスへの対処です。生きている限り、ストレスのない生活ということはあり得ません。ストレスを回避することは難しいので、ストレスや精神に及ぼす影響を最小限に抑えることが大切です。
ストレスに対処するのには、自分の不満や不快感などをありのまま受け止めることが大切です。「嫌だ」と思った気持ちを押し殺すと体に影響が出たりします。紙に不満や不快に思った気持ちなどを書き出して、客観的に見てみることも意外と有効です。
そして、ストレスで自律神経が乱れやすい状態にならないために1日に数分からでも構わないので深呼吸をしてみてください。本当は、呼吸法を本格的にやるのが理想ですが、忙しい方の場合無理に時間を作ること自体がストレスになっては本末転倒です。できる範囲でいいので「意識した呼吸」を心がけてみてください。
また、体の血行を良くすることが大切です。毎日の生活でしやすいのが「入浴」です。全身が温まって血流もよくなります。なるべくシャワーで済まさない日も作るようにしてみてくださいね。自分で足の裏などをもみほぐすのもおすすめです。
参考:自律神経失調症で汗が止まらない!薬や治療はどうするの?
薬の問題ですが、これは自分で解決するのが難しい問題です。異常を感じたり、効果が薄らいだように感じたら担当の医師に相談してください。絶対に自己判断でややめたり、増やしたりすることはやめましょう。
すぐ病院に行った方がいい場合も?
最後に他の病気の問題です。具体例を挙げるときりがありませんが、
- いつもと違った症状
- 経験したことのない程度の症状
がある場合にはすぐに病院を受診してください。自律神経失調症の症状ではなく別の病気が原因の症状の場合があります。
特にいつもと違ったタイプのめまい・頭痛などは注意が必要です。
まとめ
自律神経失調症は、ストレス・体の疲れ・環境の変化・薬への慣れなどで一時的に症状が悪化する場合があります。悪化したと感じたら、いつ頃調子が悪くなったのか、何か変わったことがなかったかなどメモをしておいて医師に報告しましょう。
また、突然今まで感じたことのない不調を感じた場合にはすぐに病院を受診しましょう。一時的に悪化することもあるこの病気ですが、諦めずに毎日の生活の改善を続けていきたいですね。